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そしてバトンは渡されたの名言や言葉から伝えたいことを考察!バトンの意味は?

そしてバトンは渡されたの名言や言葉から伝えたいことを考察!バトンの意味は?

2021年10月29日に映画「そしてバトンは渡された」が公開されます。

本作は、2019年に本屋大賞を受賞した瀬尾まいこさんの同名小説が原作となっています。

今回は、原作小説「そしてバトンは渡された」の中から、名言や言葉をご紹介。

そこからこの物語が伝えたいことを考察してみました!

また、タイトルにあるバトンとはどのような意味なのでしょうか?

「そしてバトンは渡されたの名言や言葉から伝えたいことを考察!バトンの意味は? と題してお届けします!

 

Contents

そしてバトンは渡されたの名言や言葉から伝えたいことを考察!

「そしてバトンは渡された」の中の名言や言葉をご紹介する前に、まずは映画「そして、バトンは渡された」がどのような映画なのかを見ていきましょう!

 

そしてバトンは渡されたってどんな映画?

「そして、バトンは渡された」はどのような映画なのでしょうか?

映画公式サイトのあらすじを見ますと、小説とほとんど内容は変わらないようです。

以下、原作小説のネタバレも含みました「そしてバトンは渡された」のあらすじとなります。

主人公の森宮優子(永野芽郁)は高校三年生で、現在は義理の父親である森宮壮介(田中圭)とふたり暮らし。

優子はこれまで4度苗字が変わっており、3人の父親と2人の母親がいます。

優子の実の父である水戸秀平。

優子を産んだ母は優子が3歳になる前に事故で亡くなったと水戸から聞かされています。

水戸と優子は祖父母と共に暮らしていましたが、あるとき水戸が再婚することになります。

その相手が田中梨花(石原さとみ)でした。

その後、水戸がブラジルに転勤になり、梨花と離婚することに。

梨花と仲が良かった優子は、梨花に説得されて梨花のもとに残ることにしました。

その後、梨花が再婚します。

再婚相手はかなり年上で裕福な泉ヶ原茂雄です。

優しい泉ヶ原のもとで何不自由なく暮らした優子と梨花でしたが、退屈な暮らしに飽き飽きした梨花はあるとき家を出て行ってしまします。

そして梨花は、中学の同級生だった森宮と結婚し、優子を引き取りたいと泉ヶ原に伝えます。

泉ヶ原はあっさりとそれを了承。

優子は森宮と梨花と暮らすことに。

ところが、2ヶ月後、再び梨花が家を出て行ってしまいます。

優子は、また梨花に好きな人ができたのだろうと気にせず過ごし、現在の森宮とのふたり暮らしとなります。

ここまでで、水戸優子、田中優子、泉ヶ原優子、森宮優子と4度苗字が変わった優子でしたが、元来のマイペースな性格と愛情深い人々に恵まれ、現在に至ります。

 

 

高校三年生となった優子は、卒業式で弾くピアノの猛特訓中。

恋に、友情に、将来の不安にと悩める青春の真っ只中ですが、料理上手でちょっと変わっているけれど優しい義父の森宮に支えられ、毎日を過ごしています。

映画公式サイトには、

 

2つの家族。

親たちがついていた命懸けの嘘と秘密とは。

今年最大の感動が押し寄せる。

 https://wwws.warnerbros.co.jp/soshitebaton-movie/news/detail/news01.html

 

とあります。

優子がたどってきた家族には、優子の知らない大きな秘密がありそうですね。

原作小説のネタバレから言いますと、

命懸けの嘘と秘密、というのは、二つとも梨花が抱えているものです。

梨花は泉ヶ原の家を出て行った後に、勤め先の健康診断で重い病気が見つかります。

病気になった自分は優子に迷惑をかけるだけで、もう親の資格はないと考えました。

そして自分に代わる優子の親代わりとして、エリートで真面目で若い森宮が最適だと思い、森宮と計画的に結婚したのです。

そして優子を託すと、間もなく離婚し、自分は優子の前から姿を消したのでした。

泉ヶ原が、梨花と森宮の結婚、そして優子を引き取るということをあっさり了承したのは、その事情を知っていたからです。

 

 

続いて、嘘、という部分については、優子の実の父親である水戸秀平に関することかなと考察します。

水戸がブラジルに行って間もなく、優子は父親に何通もの手紙を書いて、梨花に送るようにお願いしていました。

しかし、一向に返事は来ず、結局優子は実の父親と二度と会うことはありませんでした。

そこに梨花の嘘がありました。

梨花は優子が再び水戸のもとに戻ってしまうことを阻止したいあまり、水戸からの手紙を全て隠していたのです。

水戸は何度も優子に会いたいという旨を書いて送っていたのでした。

原作では4つの家族が出てくるので、「2つの家族」とはどの家族を指すのでしょうか。

もしかしたら映画オリジナルの展開もあるのかもしれませんね。

それが明らかになったとき、映画ではどのような結末が待っているのでしょうか。

今からとても気になります!

 

名言や言葉から伝えたいことを考察!

それでは、ここからは原作小説の中の名言や言葉をご紹介します。

 

そして、この物語が伝えたいことを考察してみましょう。

まずはこちらから。

 

「梨花が言ってた。優子ちゃんの母親になってから明日が二つになったって」

「明日が二つ?」

「そう。自分の明日と、自分よりたくさんの可能性と未来を含んだ明日が、やってくるんだって。親になるって、未来が二倍になることだよって。」

(中略)

「優子ちゃんと暮らし始めて、明日はちゃんと二つになったよ。自分のと、自分のよりずっと大事な明日が、毎日やってくる。すごいよな」

 

主人公の優子と、義父である森宮さんの会話です。

森宮さんは独身でしたが、35歳のとき梨花と結婚することで中学生だった優子の父親になりました。

血のつながらない大きな娘の父親になるなんて負担でしかなかっただろうと考えた優子に対する、森宮さんの言葉です。

子供がいると明日が二つ。

それも自分よりずっと大事な明日が。

お子さんがいる人であれば、大きく頷けるとともに、とても素敵な考え方だと思いませんか。

森宮さんは、結婚の付属物として優子がついてきた訳ではなく、ちゃんと優子の父親になると決めて結婚したと言います。

だから、妻である梨花が出て行っても、優子の父親であることは変わらないというのです。

 

 

続いてこちら。

「俺、本当にラッキーだったよ。優子ちゃんがやってきて、自分じゃない誰かのために毎日を費やすのって、こんなに意味をもたらしてくれるものなんだって知った」

「そうなんだ」

(中略)

「自分のために生きるって難しいよな。何をしたら自分が満たされるかさえわからないんだから。

金や勉強や仕事や恋や、どれも正解のようで、どれもどこか違う。

でもさ、優子ちゃんが笑顔を見せてくれるだけで、こうやって育っていく姿を見るだけで十分だって思える。

これが俺の手にしたかったものなんだって」

 

こちらも森宮さんと優子の会話です。

森宮さんは東大卒で一流企業勤務。

必死に頑張ってそのゴールに辿り着いたものの、そこから先に目指すものが見つからなかったと言います。

優子の父親になったことで、やるべきことが見つかったと言うのです。

誰しも自分のためだけに生きることに、虚しさや難しさを感じたことはあるのではないでしょうか。

それがたとえ血がつながらなくても、子どものために生きられることの素晴らしさを森宮さんは感じたようですね。

 

光が差し込む道の向こうに、早瀬君が立つのが見える。

本当に幸せなのは、誰かと共に喜びを紡いでいる時じゃない。

自分の知らない大きな未来へとバトンを渡す時だ。

あの日決めた覚悟が、ここへ連れてきてくれた。

 

22歳になった優子は、高校時代に好きだった早瀬くんと結婚します。

優子は考えていました。

「森宮」の次に名前を変えるとしたら、それは自分自身が結婚する時だと。

そして時は来て、森宮さんとバージンロードの前に立っています。

ご紹介したのは、バージンロードの前に立つ森宮さんの言葉です。

優子と暮らしていた時間が本当の幸せなのではなく、今この瞬間、優子を新しい未来へと託すときが来たことが、本当の幸せだと言っています。

「そして、バトンは渡された」は、主人公は様々な事情で家族が変わってきた優子ではありますが、本当は優子を守ってきた親たちが紡いできた物語なのです。

例え血がつながらなくても、子供と子供の未来を必死で守ろうとしてきた親たち。

それは紛れもなく家族の物語だと言えそうです。

 

バトンの意味は?

それでは、タイトルの「そして、バトンは渡された」のバトンとはどのような意味なのでしょうか?

考察してみました。

 

バトンの意味は?

結論から言いますと、バトンは、優子そのものなのではないでしょうか?

この物語は、実の両親に、梨花、泉ヶ原、森宮、と 優子と優子の未来を守るための親たちの物語だと前述しました。

それをリレーに例えたとき、優子本人がバトンなのです。

血がつながらなくても、親たちに愛された優子。

最後は結婚し、これから家庭を築いていく優子も、きっと新たなバトン(子供)を受け取り、いつかその未来を誰かに託すときがきっと来ることでしょう。

 

まとめ

「そしてバトンは渡された」の名言や言葉から伝えたいことを考察!バトンの意味は? と題してお届けしましたが、いかがでしたでしょうか?

原作小説の中から、登場人物の様々な名言や言葉をご紹介し、伝えたいことを考察しました。

家族には様々な形があり、たとえ血がつながっていなくても、子供を愛情深く守る親たちは紛れもなく家族だということ。

そして、親になることの素晴らしさが書かれていました。

また、タイトル「そしてバトンは渡された」のバトンの意味するものは、優子本人でしたね。

「そしてバトンは渡された」は、優子の未来を守った親たちの愛情深いリレーの物語でした。

映画ではオリジナルの展開があるのでしょうか。

今から映画の公開が楽しみですね!